西風の吹く競馬場

上がり1位と上がり2位との差(上がり差)に注目するブログ。普段はTwitterでつぶやいてますが、140字で書ききれないネタがあったらここに書きます。

ユニコーンS各馬上がり差データ&所感

3歳ダート馬にとって初の中央重賞となるユニコーンSがいよいよ明日に迫ってきました!

去年はノンコノユメユニコーンS史に残る驚異の末脚で勝利。今年も好メンバーが揃っており、テンションが上がってるので、上がり3Fデータを使って出走全馬を紹介しますw危うく当日休日出勤になりそうで焦った…。

 

枠番、馬名、【過去上がり3F順位 平均上がり差】の順※【】内はダート限定で集計

平均上がり差:上がり最速の場合は2着とのタイム差をプラス、最速以外の場合は上がり最速馬とのタイム差をマイナスし、合計を出走レース数で割って求める。

 

1枠1番 マイネルバサラ 【1-3-0-3 -0.64秒】
ちょうど去年のユニコーンSが開催された日に組まれていたダートの新馬戦を衝撃の差し切り勝ち。(映像参照)ただし、このレースは上がり最速ではなかった。意外にも上がり最速をマークしたのは伏竜Sの1回のみ。上がり差的には推せないが、キョウエイギアとの比較でひょっこり3着ぐらいに来てもおかしくないかも。


2015 6 21 東京6R メイクデビュー東京 マイネルバサラ

 

1枠2番 ビービーサレンダー 【3-1-1-3 -0.48秒】

上がり最速の3回は全て1200m以下、うち2回が1000mという快速派。前走の青竜Sは完敗で、引き続き同コースのここは厳しいか…。

 

2枠3番 ヤマイチジャスティ 【6-1-0-0 0.54秒】
上がり3F成績、平均上がり差はメンバー中ダントツ。平均上がり差は初戦(3着)の上がり差2.1秒によるところが大きく、この上がり差2.1秒というのは2011年以降のダートのレースで最も上がり差がついたレース。現地で見ていたけど、負けはしたものの競馬場が若干どよめいていたことを今でも覚えている。

未勝利戦でずっと上がり最速を続けていたものの500万の2戦は上がり差0.0秒→-0.2秒とパフォーマンスダウン。更に相手が強化されるが、突き抜けてもおかしくない素質はあると思う。


ストロボフラッシュ 2歳新馬 2015/11/14 東京05R 【競馬】

 

2枠4番 ダノンフェイス 【1-3-0-0 -0.13秒】

追い込み一辺倒ではないが上がり3F連対率100%で平均上がり差を-0.1秒台に抑えているのは立派。青竜S4着も、2・3着馬がいないここは当然有力候補

 

3枠5番 ノーモアゲーム 【3-0-1-3 -0.19秒】

平均上がり差はマイナスだが、上がり最速だった時の上がり差が0.6, 0.9, 1.0秒。ハマった時は豪快。500万下を勝った時の末脚は強烈だった。ハマればここでも通用しておかしくないが、いつハマるかは分からない。知っている方は是非ご一報をw

 

3枠6番 ピットボス 【2-1-0-2 -0.56秒】

平均上がり差は低いが、ここ2戦上がり最速で、着実に力をつけてきた。後述するイーグルフェザーを最後まで苦しめた500万下のレースを考えると不気味。

 

4枠7番 ヴェゼール 【3-2-2-3 -0.52秒】

ピットボス同様、平均上がり差は低いが、端午Sで上がり差0.4秒をマークし力をつけてきた。ただ、青竜Sが完敗なだけに…。

 

4枠8番 ピュアコンチェルト 【1-0-0-0 0.00秒】

初ダートの前走を上がり最速タイで勝利し、平均上がり差0.0秒wダートに慣れてパフォーマンスアップするかもしれないが、前走の上がり3Fは同日の他のレースと比べても平凡だっただけに…。

 

5枠9番 スミレ 【1-0-0-1 -0.25秒】

まさにダート2戦目でパフォーマンスアップしたのがこの馬。前走の上がり3F35.4秒は優秀で、3歳限定京都ダ1200m戦勝ち馬の上がり3F最速記録。去年の勝ち馬ノンコノユメを管理している加藤征弘厩舎、脚力はあるだけに距離延長に対応できればワンツーもあるか!?

 

5枠10番 イーグルフェザー 【2-1-0-1 -0.30秒】

平均上がり差はマイナスだが、これは中山1800m500万下の-1.5秒が響いてるもの。東京に限ると平均上がり差はプラス。デビュー戦を上がり3F35.9秒で勝利。良馬場東京ダ1600mの2歳新馬で上がり35秒台を使って勝ったのはノンコノユメとイーグルフェザーだけ。素質はここでも優に通用。不気味。

 

6枠11番 クインズサターン 【3-0-1-1 -0.16秒】

デビュー戦を上がり差0.8秒で勝利。続くプラタナス賞では4着に敗れたものの上がり差0.5秒。その後2戦は上がり最速を出せなかったが、前走上がり差0.3秒で圧勝し復活の兆し。この馬も侮れない1頭。

 

6枠12番 ゴールドドリーム 【3-0-1-0 0.03秒】

阪神ダ1800mのデビュー戦を上がり3F36.4秒で勝利。このタイムは、ソリタリーキングと並び阪神ダ1800mの上がり3F2歳タイレコード。その後の活躍は周知の通りで、平均上がり差もプラスをキープ。ヒヤシンスSで負かした相手もその後活躍。同じコースに替わって当然有力。

 

7枠13番 ストロングバローズ 【2-1-2-0 -0.14秒】

先行馬ながら上がり3F複勝率100%で、平均上がり差を-0.14秒に抑えているのは優秀。去年のゴールデンバローズと同馬主同厩舎。平均上がり差0.87秒(海外除く)だった去年のゴールデンバローズには遠く及ばないものの、海外帰りだったゴールデンバローズに比べて消耗が少ない強みがあり、ノンコノユメ級の馬はいなさそうなここは去年のリベンジ濃厚か。(ちなみに、ユニコーンS時点でのノンコノユメの平均上がり差は0.4秒。かなり優秀な部類だけどゴールデンバローズより低かった。)

 

7枠14番 グレンツェント 【3-0-1-0 0.23秒】

初ダートだった未勝利戦を上がり差0.8秒で、続く500万下を上がり差0.6秒で勝利。2011年以降、クラス再編成より前にダート1600m以上で2連勝かつ2戦とも上がり差0.5秒以上だった馬はこの馬のほかにレーザーバレットオースミイチバンカゼノコ、ゴールデンバローズ、アルーアキャロルの5頭。間違いなく能力は重賞級。ストロングバローズに1度敗れているが、東京で逆転なるか。

 

8枠15番 ヒロブレイブ 【1-4-1-4 -0.75秒】

平均上がり差はメンバー中最低だが、前走上がり差1.0秒で快勝。力をつけてきた。鞍上が武士沢騎手に替わって不気味だが、前々走で後述のレッドウィズダムに完敗してるだけに…。

 

8枠16番 レッドウィズダム 【1-3-0-2 -0.18秒】

角居厩舎が送り出す刺客。中距離ではワンパンチ足りなかったが、距離短縮の前走で覚醒。上がり差1.1秒でヒロブレイブ以下を撃破した。ここで再度の距離延長となるが、ワンターンであれば1800mよりは良いか。思えば樅の木賞でキョウエイギアに先着したことがあり、1800mが彼の適性外の距離だったのであればここで通用しても何らおかしくない。非常に怖い1頭。

 

 

16頭、思い入れに差がありすぎる解説文でしたがwこんな誰得データと解説を最後まで読んでいただいた特異な方、ありがとうございました。ここまで読んでくれている方はおそらく差し追い込み馬が好きな方だと思います。打倒ストロングバローズをどの馬に託すか、あと1日じっくりと考え、3歳ダート路線の祭典を楽しみましょう!

最後に、本命を打とうと思っていたくらい惚れ込んでいたものの、残念ながらこの舞台に立てなかった馬を紹介します。

 

アルーアキャロル 【3-0-0-0 0.57秒】

全3戦すべて上がり最速。出走していれば平均上がり差はメンバー中最高。グレンツェントで述べた重賞級の条件にも該当しており、前走の上がり3F35.3は去年のノンコノユメには及ばないものの優秀。しかも体質が弱く、全3戦直線半ばまで余力を残さざるを得ない状態でのこの数字。

中間、今まで厩舎に戻ってきたときの状態の中で一番良いというコメントも出てきており、遂に100%のアルーアキャロルが見られるかもしれないと非常に期待してたのだが…。まだまだ体質の弱さは解消されていなかったようで残念。能力の高さに身体が付いていっていない現状だが、エンジンとボディが噛み合えばダート界の頂点に立てる馬だと今でも信じてる。秋、成長したアルーアキャロルに出会えますように…。